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第114回医師国家試験における採点除外等の取扱いとした問題について

2020/03/16

国試情報

第114回医師国家試験における採点除外等の取扱いとした問題について

■E 29
29 28歳の男性。ふらつきを主訴に家族に伴われて来院した。高校在学中に不登校となり,そのまま自宅2階の自室に引きこもるようになった。高校は退学となり,仕事には就かず1日中カーテンを閉め切ってオンラインゲームに熱中していた。食事は母親が自室の前に提供していたが偏食が激しい。3か月前から夜にコンビニエンスストアに出かける際に暗いところで歩行が左右にふらついていることに家族が気付いていた。立ちくらみはなく,日中はトイレに行くときに見かけるのみだが,ふらつきはみられないという。喫煙歴と飲酒歴はない。眼瞼結膜に貧血はなく,心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。神経診察では眼球運動は正常で眼振を認めない。指鼻試験および膝踵試験に異常を認めない。不随意運動はみられない。腱反射は全般に低下しており起立閉眼で体幹の動揺が増強する。
 ビタミンB12とともにこの患者の症状の原因と考えられる不足栄養素はどれか。
a 鉄
b 銅
c 葉 酸
d ビタミンD
e マグネシウム

採点上の取扱い
採点対象から除外する。

理 由
設問の状況説明が不適切で正解が得られないため。

■F 63
次の文を読み,63~65の問いに答えよ。
 86歳の女性。発熱を主訴に来院した。
現病歴 : 2日前に長男が患者に連絡した際「風邪をひいている」との訴えがあった。本日長男が連絡した際に電話がつながらなかったため長男が訪問したところ,発熱があり食事も摂れず布団の中でぐったりしていた。長男に付き添われて来院した。
既往歴 : 70歳から2型糖尿病で内服加療中。82歳時に脳梗塞を発症,後遺症による左下肢不全麻痺がある。
生活歴 : 1人暮らしをしており,近所に住む息子が週2~3回訪問していた。
家族歴 : 妹が脂質異常症。
現 歴 : 意識レベルはGCS14(E4V4M6)。身長150cm。体重38kg。体温38,2℃。脈拍100/分,整。血圧120/72mmHg。呼吸数20/分。SpO299%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腋窩は乾燥している。体表に外傷は認めなかったが,左大転子部に発赤を認める。
検査所見 : 尿所見:蛋白(-),糖2+,潜血(-)。血液所見:赤血球490万,Hb 16.0g/dL,Ht 47%,白血球9,000(好中球60%,リンパ球40%),血小板36万。血液生化学所見:尿素窒素56mg/dL,クレアチニン1.2mg/dL,随時血糖360mg/dL,HbA1c 8.0%(基準4.6~6.2),Na 130mEq/L,K 4.0mEq/L,Cl 91mEq/L。CRP 0.3mg/dL。頭部CTで陳旧性脳梗塞を認める。

63 この患者について正しいのはどれか。
a 高張性脱水である。
b 血漿浸透圧は低下している。
c 尿比重は低いことが予測される。
d ケトアシドーシスの存在が予測される。
e 尿素窒素/クレアチニン比が低下している。

採点上の取扱い
採点対象から除外する。

理 由
選択肢において正解を得ることが困難なため。