39回国試に向けて~まずは38回の振り返りから第8弾
福祉教育カレッジです!
今週は、「権利擁護を支える法制度」科目から、第38回の問題を取り上げて解説します。
【38-37】
民法の婚姻にかかる規定及び解釈に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 未成年者は,親権者の同意がなければ婚姻できない。
2 成年被後見人は,成年後見人の同意がなければ婚姻できない。
3 夫婦は同居しなければならない。
4 離婚は裁判によらなければならない。
5 内縁の夫婦が内縁関係を解消する場合,財産分与を請求することはできない。
【解答・解説】
問題文に「規定及び解釈に関する」とあります。
これは、法律に明文化されていないけれど、裁判の判例などから解釈したり実務運用されたりしている事項、が含まれている問題ということです。
全部の選択肢を検討するのは、だいぶ難しい問題だったと言えます。
×1 第731条に「婚姻は、十八歳にならなければ、することができない。」とあるとおり、18歳未満、つまり未成年者は婚姻できません。親権者の同意があったとしてもできないので、ややひっかけ的な選択肢でした。
×2 第738条に「成年被後見人が婚姻をするには、その成年後見人の同意を要しない。」とあるとおり、成年被後見人は成年後見人の同意の有無にかかわらず、婚姻できます。
同様に、離婚、養子縁組、子の認知、遺言状の作成などの「身分行為」については、成年被後見人が単独で行う事ができます。
〇3 第752条に「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。」とあるとおり、夫婦には同居の義務があります(単身赴任や家族の介護など、やむを得ない場合は別居も可、と考えられています)。
相互扶助の義務は比較的わかりやすいのですが、条文から同居の部分について問われた点が、戸惑うポイントでもあったと思われます。
×4 第770条、771条に裁判離婚が規定されていますが、他に離婚の方法として協議離婚も定められています。
さらに調停離婚という方法もありますが、民法上では協議離婚の一形態と解釈されているようです。
×5 この選択肢が「解釈」に関する設問でした。
第768条には「協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。」とあります。
この規定を適用し、婚姻していない内縁関係であっても、その関係を解消する際に財産分与の請求ができるとしている古くからの判例があり、請求は可能です(なお、どちらかの死亡による解消の場合には、分与や相続はできません)。
試験勉強で判例まで読むことはなかなかありませんし、実務で関わる方も多くはないと思われるため、本番では推測で正誤判断した方がほとんどだったでしょう。
【 正解 3 】
来週も、第38回国試から問題を取り上げて解説します!
関連記事
-
-
「エスノグラフィー」第37回国試新情報!国試対策 №24
こんにちは。福祉教育カレッジです。 今週も「社会福祉調査の基礎」より。 社会調査 …
-
-
「ヤングケアラーを初めて明記した法律は??」第37回国試新情報!国試対策 №27
福祉教育カレッジです! 今週は、科目「児童家庭福祉」より、「子ども・若者育成支援 …
-
-
予想シリーズ!生活環境の調整 第37回国試新情報!国試対策 №43
福祉教育カレッジです。 今週は、「刑事司法と福祉」科目から、予想シリーズをお届け …
-
-
39回国試に向けて~まずは38回の振り返りから第13弾
福祉教育カレッジです! 今週は、「高齢者福祉」科目から、事例問題を取り上げます。 …
-
-
予想シリーズ~出るのはここ⁉第6弾
今週は、「貧困に対する支援」科目から、生活保護の原理・原則について取り上げます。 …
-
-
予想シリーズ!日本国憲法 第37回国試新情報!国試対策 №41
福祉教育カレッジです! 継続を力なり。 今日は、「権利擁護を支える法制度」科目か …
-
-
39回国試に向けて~まずは38回の振り返りから第10弾
福祉教育カレッジです! 今週は、「障害者福祉」から、初めて法律として出題された問 …
-
-
「修復的司法⁉」第37回国試新情報!国試対策 №17
こんにちは。 福祉教育カレッジです。 各地で猛暑が続いています。 水分と塩分の補 …
-
-
37回解説シリーズ~ノーマライゼーションの原理8つとは? 第38回国試新情報
福祉教育カレッジです! 今週の国試解説シリーズは、ノーマライゼーションの理念につ …
-
-
【体験レビュー】社会人受験生におすすめ!「大人のやる気ペン」で勉強が続く理由
この記事には広告が含まれている場合があります。 カレッジ編集部です! 仕事・家事 …