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39回国試に向けて~まずは38回の振り返りから第1弾

   

今週から学習メルマガを再開します!
まずは、合格発表があったばかりの第38回国試の問題の振り返りから、始めましょう。

今年度の国試は、講評でもお伝えしたとおり、全体的に難化しました。
カレッジでも解答速報を行いましたが、各社の速報で解答が割れる問題もいくつか見られました。
そのような問題も取り上げつつ、各問の出題のねらいなどにも触れていけたらと思っています。

今週は、出題可能性が高いと予想し、昨年12月にもメルマガに取り上げた「居住支援」がテーマの問題を取り上げます。
実際の出題は難問で、解答速報作成時には正答を確定する協議に時間を要しました。

【38回-51】
 事例を読んで,次のうち,A市の地域包括支援センターのB社会福祉士が連携すべき相手として,適切なものを2つ選びなさい。
 〔事 例〕
 Bは,民生委員から一人暮らしのCさん(70歳,男性)に関する相談を受けた。Cさんに結婚歴はなく,65歳の時にA市に転入し,警備会社で働いていたが,69歳の時に脳梗塞を発症して退職し,老齢厚生年金で生活している。右半身に不全感が残っており,文字を書くことに不自由さがあるが,生活に支障はない。
 先日,民生委員が高齢者実態調査のために訪問した際,Cさんが住む民間賃貸住宅は以前から建て替えをすることが決まっており,立ち退きを求められていたが,周辺地域の家賃が高騰しており,引っ越し手続きや保証人等をどうしたらよいか分からないとの相談があった。

1 居住支援法人の担当者
2 生活支援体制整備事業の担当者
3 消費生活センターの担当者
4 日常生活自立支援事業の担当者
5 生活困窮者住居確保給付金の担当者

★生活困窮者自立支援法の最近の改正の柱の1つに、持ち家のない高齢者、賃貸住宅に入れない高齢者等の増加への対応があります。そのような制度改正の知識があるか、そして事例のクライエントの状況からその知識が想起できるか、ここが問われた問題だったといえます。

【解答・解説】
〇1 居住支援法人(住宅セーフティネット法に規定)は、住宅確保要配慮者(低所得者、高齢者、障害者、子育て世帯など)に対し、賃貸住宅入居に関する住宅情報の提供・相談、見守りなどの生活支援等を実施する法人です。保証人などの課題に対応することから、連携先として適切です。

×2 生活支援体制整備事業(介護保険法に規定)は、地域で活動する生活支援コーディネーターや各団体を、行政が支援する仕組みの事業です。この事業で取り組む課題は、日常的な困りごと(居場所づくり、買い物、家事サービス、など地域によっていろいろです)が主です。Cさんの転居手続きや周辺の家賃高騰といった、経済的なものを含めた住まいに関する課題となると、対象外と考えられます。

×3 消費生活センター(消費者安全法に規定)は、消費者からの苦情や相談を受け付ける行政機関です。住居関連では、例えば賃貸契約全般のトラブル、家賃値上げや退居費用、設備の損害などの相談が想定されます。
事例からは、Cさんは立ち退きの必要性については了解があり、あくまで転居を前提とした困りごとであると捉えられるので、消費生活センターで扱う事案ではないと考えられます。
しかし、解答速報の裏側としては、「Cさんのような事案を扱う可能性があるか?」という点が協議され、非常に迷う選択肢でした。

×4 日常生活自立支援事業で行われるサービスは、福祉サービスの利用援助、日常的な金銭管理、書類預かりです。
Cさんについて事例から読み取る情報として、判断力の低下ととらえられる状況が伺えないこと、そしてこれらのサービスが必要な状況とは読み取れないため、連携先としては不適切と考えられます。

〇5 法改正の柱である「持ち家がない高齢者」への支援策が、Cさんに当てはまる状況と考えられます。
この改正では、生活困窮者住居確保給付金について「家計改善のため、より家賃の安い住居への住み替えに対して補助を行う」仕組みが創設されました(令和7年4月1日施行)。
Cさんが生活に困窮している記述はないものの(ここが迷うポイントでした)、周辺の家賃高騰によって転居前後に経済的な課題が生じると考えると、この新しい補助による支援を検討すべきケースといえます。
法改正では、生活困窮者自立支援制度と居住支援法人の連携についても明文化されています。

改めて、事例のていねいな読み込みや制度知識を含めた様々な推測を必要とする、とても難しい問題でした。
今回、各社の解答速報とは異なった正答も見られましたので、そのような問題にも触れながら、
来週も、38回国試から問題を取り上げて解説していきます。

 - 学習

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