「コレを目標に年を重ねたい~アクティブエイジング」第37回国試新情報!国試対策 №26
こんにちは
福祉教育カレッジです。
今週も先週に引き続き「高齢者福祉」の新ワード「アクティブエイジング」を取り上げます。
アクティブエイジングとは、簡単に言えば「活動的な高齢化」を指す言葉です。
2002(平成14)年に、WHOがアクティブエイジングについて、
「人々が年齢を重ねても生活の質が向上するように,健康,安全,参加の機会を最適化するプロセス」
として、各国の高齢化社会施策が目指すべき理念であると提唱しました。
その後日本でも、この考え方は高齢者政策に反映する計画等に取り入れられています。
アクティブエイジングの3つの柱は、上記したように健康、安全、参加です。
それぞれWHOの定義をまとめてみると、
健康 :年を重ねても健康状態を保ちながら生活を営むことができ、高額な治療やケアサービスを受ける高齢者が少ない状態
安全 :高齢になり自立した生活が送れなくなったとしても、政策やプログラムが充実していることで、高齢者の保護、尊厳、ケアが保証されている状態
参加 :高齢者が社会経済的、文化的、生産的な活動に全面的に参加することができる状態。つまり、有給無給を問わず社会に貢献し続けられることを意味します。
病気がなくて元気である、ということだけでなく、
例えばケアを受けていたとしても生活の質を保ち、
家族やコミュニティ、職場、社会などに参加できている状態が理想とされています。
「医学概論」科目で勉強するICF(国際生活機能分類)では、
人の健康状態を構成する3つのレベルを「心身機能・身体構造」「活動」「参加」に分けていますが、
ICFによる健康の捉え方はアクティブエイジングの考え方にも通じていますね。
日本だけでなく世界で高齢化が進み、
特にアジアでは日本よりも速いスピードで高齢化が進んでいる国もあります(36回国家試験にも出題されました)。
アクティブエイジングの実現は、各国が目指していくべきものなのでしょう。
なお、同科目の新ワードに「エイジズム」がありますが、
これは年齢による固定観念、それに伴う偏見や差別を指しますので、
アクティブエイジングとは反対の考え方といえます。
あわせて覚えておきましょう!
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