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Q&Aと事故例でなっとく! 実験室の安全 [化学編]

化学実験室から薬品事故を追放! 秘訣はこの一冊を読んでから
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Q&Aと事故例でなっとく! 実験室の安全 [化学編]

品切れ
田村昌三(東京大学名誉教授・横浜国立大学教授)編
若倉正英(災害情報センター理事)編
熊崎美枝子(労働安全衛生総合研究所)編
[みみずく舎:発行]
A5判,224頁,1色刷
2008/10/07発行
¥2,750(本体¥2,500+税¥250)
ISBN 978-4-87211-897-1
化学実験を行う際、遭遇すると思われる実験上のトラブルや注意事項などを91のQuestionと適確なAnswerを見開きページに纏め、一読で実験事故から解放!されるようつとめた。
過去に実際起こった実験事故例をできるだけ記載。
実験事故への予防、対策、そして起こったとき、など実験者の立場になって「その時どうするか」を解説。
各Questionごとに、一目でテーマが分かるイラストを明示。

 化学薬品には,発火・爆発,有害危険や環境汚染の潜在危険性をもったものがある.われわれが化学実験等で化学薬品の潜在危険性に関する正しい知識をもたないで,誤った取扱いをすると,潜在危険性が顕在化し,爆発事故や火災事故,有害性物質による健康障害,環境汚染事故等を起こす.したがって,化学実験で用いる化学薬品については,廃棄物を含めて潜在危険性を把握し,安全な取扱いを心がけなければならない.
 また,化学実験では,その実験の目的により種々の実験器具や実験装置を用いる.各実験器具や実験装置には種々の材料のものがあり,それらの特性は異なる.したがって,それらの特性と限界を把握して,適切な取扱いをする必要がある.
 さらに,実験室では,種々の電気機器を用いる.それらの取扱いについて正しい知識をもって正しい取扱いをしなければ,感電事故や発火事故等を起こす.
 化学実験において起こった事故例はこれらの潜在危険をよく物語っている.
 ー方,化学実験を行うにあたっては,化学薬品,実験器具や実験装置,電気機器等の潜在危険に関する正しい知識をもって,正しい取扱いを行い,安全に努めるが,万が一の火災や爆発,薬品による健康障害等に備えての予防と被害拡大のための対応をあらかじめ考えておく必要がある.
 また,地震の多いわが国においては,地震時の化学実験室での事故の発生に備えた対策を講じておくことも重要である.

 化学実験の安全について記載した書籍は数多くあるが,大学や高専の学生,大学院生や教官,高校や中学あるいは小学校の理科の先生向けの実験や実験指導のための疑問点のチェックや学習用に化学実験の安全についてわかりやすく解説した書物はない.
 そこで,本書はその要求に応えるため,化学実験を安全に行う際に重要な主要項目について,要点を整理し,各要点についてQ&A方式でわかりやすく解説するとともに,潜在危険を事故例で実感し,納得してもらうように努めた.
 したがって,本書は,化学実験を安全に行う上で疑問のある項目の要点について調べ,適切な知識を得るのに用いることができる.また,化学実験を安全に行う上で必要な知識を網羅しているため,全章について一通り学習することにより,やさしい教科書としても活用できる.さらに,各章の末尾には,その章での安全のポイントを表すいくつかのことわざをあげており,楽しみながら学習できるよう配慮した.

 本書においては,化学実験を安全に行う上で必要な主要項目を章ごとに整理した.まず,第1章では,実験を始める際の初心者の心得について記載した.第2章,第3章および第4章では,化学実験を行う際に用いる化学薬品,ガスおよび液化ガスの潜在危険性と安全な取扱いについて記載した.第5章では,実験終了後の廃棄物の安全な処理について記載した.第6章では実験に用いる実験器具・装置および操作の安全について,第7章では電気機器の安全な取扱いについて記載した.また,第8章では,最近,問題が発生しているVDT作業の安全,そして,第9章では,無人実験や無人運転の安全について記載した.さらに,実験時に起こる事故に備えて,第10章では防火と防爆について,第11章では,予防と救急について,第12章では,地震対策と警戒宣言について記載した.

 本書の特徴が理解され,大学や高専の学生や大学院生が実験に望む際,あるいは大学や高専の教官,高校や中学あるいは小学校の理科の先生が実験を指導する際,学習あるいは疑問点のチェックに本書が有効に活用されることにより,化学実験の安全のお役に立てれば,それは筆者らの望外のよろこびとするところである.

 最後に,本書の出版にあたり,企画,編集等において多大のご尽力をいただいた,みみずく舎/医学評論社の編集部諸氏に厚く御礼申し上げる.

 2008年8月

田村 昌三
若倉 正英

目次
1 はじめに―初心者の心得―
 Q1 実験を行うにあたり確認すべきことは
 Q2 実験中に留意すべきことは
 Q3 実験終了後に行うべきことは
 コラム

2 薬品の危険性と安全な取扱い
 Q4 薬品の危険性とは
 Q5 薬品の法令による規制は
 Q6 消防法危険物とは
 Q7 労働安全衛生法危険物とは
 Q8 火薬類とは
 Q9 高圧ガスとは
 Q10 特殊材料ガスとは
 Q11 毒物・劇物とは
 Q12 放射性物質とは
 Q13 薬品の発火・爆発危険性とは
 Q14 爆発性物質とは,その安全な取扱いは
 Q15 自然発火性物質とは,その安全な取扱いは
 Q16 自己発熱性物質とは,その安全な取扱いは
 Q17 禁水性物質とは,その安全な取扱いは
 Q18 引火性・可燃性物質とは,その安全な取扱いは
 Q19 引火点とは
 Q20 発火点とは
 Q21 燃焼限界(爆発限界)とは
 Q22 酸化性物質とは,その安全な取扱いは
 Q23 混触危険とは,混触危険薬品の安全な取扱いは
 Q24 有害性物質とは,その安全な取扱いは
 Q25 毒物・劇物の安全な取扱いは
 Q26 発火・爆発性物質の貯蔵・保管の方法は
 Q27 毒物・劇物の貯蔵・保管の方法は
 コラム

3 ガスの潜在危険と安全な取扱い
 Q28 高圧ガスの危険性とは,その安全な取扱いは
 Q29 高圧ガス容器の安全な取扱いは
 Q30 高圧ガスの圧力調整器の安全な取扱いは
 Q31 酸素ガスの危険性とは,その安全な取扱いは
 Q32 特殊材料ガスの危険性とは,その安全な取扱いは
 Q33 都市ガスやLPガスの危険性とは,その安全な取扱いは
 コラム

4 液化ガス等の危険性と安全な取扱い
 Q34 液化ガスの危険性とは,その安全な取扱いは
 Q35 液体酸素の危険性とは,その安全な取扱いは
 Q36 冷媒の危険性とは,その安全な取扱いは
 コラム

5 廃棄物の安全な処理
 Q37 廃棄物の危険性とは
 Q38 廃棄物の混触危険とは
 Q39 廃棄物に係わる法的規制は
 Q40 水質汚濁防止法とは
 Q41 下水道法とは
 Q42 廃棄物の処理や清掃に関する法律とは
 Q43 廃棄物の処理で環境安全上考えておくことは
 Q44 実験廃液の実験室での処理は
 Q45 実験排ガスの実験室での処理は
 Q46 環境汚染防止のための環境測定は
 コラム

6 実験器具・装置および操作の安全
 Q47 実験器具の安全な取扱いは
 Q48 ガラス製器具の安全な取扱いは
 Q49 プラスチック製器具の安全な取扱いは
 Q50 金属製器具の安全な取扱いは
 Q51 実験操作で留意すべきことは
 Q52 加熱操作で留意すべきことは
 Q53 冷却操作で留意すべきことは
 Q54 溶解操作で留意すべきことは
 Q55 撹拌操作で留意すべきことは
 Q56 抽出操作で留意すべきことは
 Q57 蒸留操作で留意すべきことは
 Q58 ろ過操作で留意すべきことは
 Q59 蒸発・濃縮操作で留意すべきことは
 Q60 再結晶操作で留意すべきことは
 Q61 洗浄操作で留意すべきことは
 Q62 乾燥操作で留意すべきことは
 Q63 オートクレーブの安全な取扱いは
 Q64 真空実験装置の安全な取扱いは
 コラム

7 電気機器の安全な取扱い
 Q65 電気配線を安全に行うには
 Q66 電気の使用による危険とは
 Q67 感電とは,その防止法は
 Q68 過熱の原因は,その防止法は
 Q69 電気火花発生の原因は,その防止法は
 コラム

8 VDT作業の安全
 Q70 VDT作業に伴う健康障害とは
 Q71 VDT作業の健康管理は
 コラム

9 無人実験や無人運転の安全
 Q72 無人運転実験で留意すべきことは
 Q73 電気設備の無人運転で留意すべきことは
 Q74 給排水設備の無人運転で留意すべきことは
 コラム

10 防火と防爆
 Q75 火災・爆発予防上留意すべきことは
 Q76 消火剤とその特徴は
 Q77 防爆機器とその特徴は
 Q78 火災が起こったときの対応は
 Q79 爆発が起こったときの対応は
 Q80 避難・通報連絡の方法は
 コラム

11 予防と救急
 Q81 薬品障害の予防方法は
 Q82 保護具とその特徴は
 Q83 事故時の救急対応は
 Q84 けがをしたときの応急処置は
 Q85 薬品障害のときの応急処置は
 Q86 心肺蘇生法とは
 コラム

12 地震対策と警戒宣言
 Q87 地震時の薬品による発火とは
 Q88 薬品による発火防止対策は
 Q89 薬品の漏えい防止の方法は
 Q90 薬品の適正保管とは
 Q91 警戒宣言とは,警戒宣言発令時の対応は
 コラム

参考文献

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