テコム 出版事業部
理工学関連書籍のご案内
化学
  [シリーズの説明を見る]
第1回LC分析士初段試験解説書

第1回液体クロマトグラフィー分析士初段試験問題を完全掲載。 正答,解答分布を付け解説!

第1回LC分析士初段試験解説書

品切れ
中村洋(東京理科大学嘱託教授) 監修
2010年度液体クロマトグラフィー分析士初段認証専門委員会 編
著者一覧
[みみずく舎:発行]

B5判,112頁,1色刷
2011/08/29発行
¥2,640(本体¥2,400+税¥240)
ISBN 978-4-86399-100-2
第1回液体クロマトグラフィー分析士初段試験の問題を完全掲載。正答、解答分布を付け解説!
液体クロマトグラフィー分析士の初段認証試験の受験者、あるいは上位の認証試験を受験する方々への参考書。
液体クロマトグラフィーを使用している、学生・研究者・技術者の方々への実用的参考書。

監修者のことば
 (社)日本分析化学会(Japan Society for Analytical Chemistry:JSAC)は2010年4月の理事会で分析士認証制度の創設を承認した.本制度は,JSACの創立60周年記念事業の一環として位置付けられたものであり,資格認証時代における個人の分析手技に対する知識とスキルを専門学会として公に認証するものである.分析士認証制度の第一の特徴は,受験資格をJSAC会員に限らず広く一般に開放していることである.各種分析手法は実験科学の基盤であり,産業界,教育界に遍く活用されている現状に鑑み,個人の客観的評価に基づく本認証制度の積極的な利用と普及が,各方面で分析技術の質的向上に直結すると期待されるからである.本制度の第二の特徴は,分析士資格を原則として初段から五段に分け,1年に1回の昇段試験で初段から一段ずつステップアップしていく仕組みにある.分析士制度の運営には二つの委員会が当たっており,「分析士認証委員会」は分析士資格の設定分野の選別,分析士の認証などを務めとし,「分析士認証専門委員会」は当該問題の作成・採点などの実務を行っている.JSAC分析士認証制度の第1弾に選定されたのが,現場で最も多くのユーザーがいると推定される液体クロマトグラフィー(LC)分野を対象とした分析士である.
 本書は,第1回液体クロマトグラフィー分析士初段試験(2010年10月19日実施)の問題を再掲し,正答,解答分布を付けて解説したものである.この初段試験はJSACとしても初めての試みであることから,受験者もどのようなタイプの問題が出題されるか不安に思われると想像されたので,JSACホームページに正答と共に例題を6問掲載した.その際,問題の半数は化学・分析化学に関する基礎的知識,残りの半数がクロマトグラフィーやHPLCに関する基礎的知識と原理に関する理解を問うものであることも「ぶんせき」誌上での会告と併せて掲載した.試験問題は4択形式で50問(1問2点)が出題され,試験時間(2時間)内に解答をマークシートに記入するものであり,退室は試験開始後1時間以降とした.その結果,最高点は100点(1名),最低点は50点,平均点は82.1点であった.この試験により,約300名のLC分析士初段が日本に誕生した.
 本書は,液体クロマトグラフィー分析士初段あるいはより上位の試験を受験される方々の実践的な参考書となることを意図しているが,一般の方々にもLCの実用書として有益と思われる.精読戴ければ,読者のLC力アップに少なからず貢献できるものと自負している.
 最後に,本書の出版に便宜を図って戴いた(株)みみずく舎/(株)医学評論社編集部諸氏に感謝致します.

2011年6月26日

(社)日本分析化学会 分析士認証委員会委員長  
同 液体クロマトグラフィー分析士認証専門委員会委員長  
中村 洋  

目次
第1回LC分析士初段試験問題 50

1 10-9gと同じ質量はどれか
2 試料溶液のpH調整にふさわしい操作はどれか
3 分析種を選択的に抽出し,分離精製する手法はどれか
4 分離度の誤っている記述はどれか
5 分離係数の正しい記述はどれか
6 理論段高さの誤っている記述はどれか
7 質量数の正しい定義はどれか
8 プロトンの正しい説明はどれか
9 LC-MSの正しい記述はどれか
10 電気陰性度が最も大きい元素はどれか
11 タンパク質の誤っている試料調製や保存方法はどれか
12 誘導体化に関する誤っている記述はどれか
13 可視光線に対応する波長範囲はどれか
14 アミノ酸分析計の検出系に利用される発色反応はどれか
15 最も広く使用されるHPLC用検出器はどれか
16 高感度検出に最適な水はどれか
17 220 nm付近で測定を妨害する溶離液はどれか
18 サイズ排除クロマトグラフィーで先に溶出するタンパク質はどれか
19 クロマトグラフィーで使われない分離原理はどれか
20 「クロマトグラフ」が意味する用語はどれか
21 “pH”が意味する用語はどれか
22 「0.0001%」に相当する表記はどれか
23 ギ酸水溶液の調製で必要なギ酸の量はどれか
24 「アセトニトリル/水=75/25(v/v)」の調製に最も適切な操作はどれか
25 250 nmで最も感度よく検出される化合物はどれか
26 光源を用いない検出器はどれか
27 ハロゲン元素はどれか
28 0.01 mol/L塩酸のpHはどれか
29 有機化合物に必ず含まれる元素はどれか
30 ODSカラムを用いてトルエンを分離するときの保持時間は
31 ステンレス鋼製配管に最も損傷を与える液体はどれか
32 PEEK製配管に最も損傷を与える液体はどれか
33 マニュアルインジェクターの正しい取扱い方はどれか
34 「劇物」と表示された場所に保管する溶媒はどれか
35 水とほとんど混じりあわない溶媒はどれか
36 紫外可視吸光度検出器のセル窓に使われる材料はどれか
37 試料溶媒に関する最も妥当な考え方はどれか
38 イオン対試薬として使用される化合物はどれか
39 アミノ酸はどれか
40 固体から液体への状態変化を表す用語はどれか
41 ODSカラムの分離系で保持が最も大きい化合物はどれか
42 粒子径が異なるODSカラムを比較した場合の正しい記述はどれか
43 0.1%(v/v)TFAアセトニトリル溶液の調製に必要なTFA量は
44 イオン交換用充てん剤の誤っている記述はどれか
45 分離モードと分離機構の誤っている組合せはどれか
46 緩衝作用がある溶液はどれか
47 水層より下に分液される有機溶媒はどれか
48 非修飾グルコースをHPLC分析するのに適した検出器はどれか
49 比重が最も大きい液体はどれか
50 ODSカラムに安息香酸が保持されるときの相互作用はどれか

TOP   

<<戻る
 067679