本書も早いもので,初版刊行から22年もの歳月が経っている。その間,眼科領域の有用な参考書として多くの学生の支持を受け,おかげさまで順調に版を重ねて来ることができた。いうまでもなく,その間には数度にわたる医師国家資格試験出題基準の改訂を経験しており,その都度,最新の知見を採り入れながらガイドラインに従い改訂を重ねてきた。今回の改訂では,前回の改訂以降の国家試験出題内容を見直し,それらを網羅すべく本文の充実を図り,典型的な画像を多数追加した。特に次のような点に心がけ,全面的な見直しを行った。
- 巻頭のColor Atlasを,より典型的な画像に差し替え,また追加した。眼底写真は,モノクロ写真を右に配し,画像診断をよりわかりやすくした。
- 全体を通して総論と各論の組立てを見直し,重複を整理するなどして,効率良く学習できる構成とした。
- 各疾患には,視覚的にそのポイントを記憶できるよう,特徴を示すイラスト,シェーマを多く採り入れた。
- 重要な事項を色文字として,さらに強調した。
本書は,国試あるいは学内試験への学習に役立ててもらえることを願って,ポイントを絞りながら,重要な要点をしっかりとおさえた内容であることに心がけて編集している。日常の学習においては重要なポイントの整理に,そして試験前には復習と確認に,本書を役立てていただければ幸いである。
2008年1月
著者ら